(この記事は、2019年8月27日の記事を再掲載したものです)
今日は「食」から離れた話題を一つ。
昨日、柔道世界選手権の66キロ級で、
阿部一二三選手が丸山城志郎選手との
準決勝に敗れたのを見て、
思ったことがある。
阿部一二三選手は、妹の阿部詩選手とともに
日本柔道界を背負って立つ
スーパースターだ。
その阿部選手が将来の夢を聞かれたときに、
野村忠弘選手の五輪三連覇を超える、
五輪四連覇と答えたことがあった。
まだ五輪の出場経験もない彼が、
いくら将来の夢とはいえ、
五輪四連覇を語るのはいかがなものか
と思ったものだ。
五輪四連覇を語れるのは、
五輪三連覇を果たした
人間だけだと思う。
日本ハムファイターズの清宮幸太郎選手にも
同様のことを感じたことがある。
彼も将来の夢を聞かれて、
王貞治の本塁打記録868本を抜くと
宣言したのだ。
彼は長距離ヒッターだから、
ホームラン王を目指すというのに
文句はない。
ただ、まだプロで1本のホームランも
打っていない人間が
868本の記録を抜くと言うのは、
どうなのだろう。
「ビッグマウス」は時に我々を
楽しませてくれる。
しかしながら、
あまりに常識を外れた「ビッグマウス」は、
逆に聴く者を興ざめさせてしまうということも
わきまえておくべきではないだろうか?
これは「ビッグマウス」とは離れるが、
東日本大震災の直後にゴルフの石川遼選手が、
今季の獲得賞金全額を寄付すると
宣言したことがあった。
批判しにくい美談ではあったのだが、
やはりプロ選手が獲得賞金全額寄付というのは、
常識に照らして違うと思う。
これは当時、人気絶頂で、テレビCMをはじめ
企業の広告キャンペーンに出まくっていた
彼だからできることで、
他のプロゴルファーの顰蹙を買ったのは
むしろ当然だと思う。
意地悪な見方をすれば、その後の彼の凋落を
このことに関連付けることもできなくはない。
常識的過ぎることはつまらないかもしれないが、
あまりに常識から外れた言動は、
何らかの軋轢を生むだろうし、
本人にとっても有益ではないのではないか
と思うのである。
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