ここは「食品」について語るブログなのだが、
同じ口に入れるものとして、
「薬」についても少し語ってみたい。
「薬」については「副作用」がよく問題にされるが、
「副作用」はどのような「薬」にもあるのであって、
「副作用」は必ずしも悪いものばかりではない。
例えば、抗精神病薬に「ドグマチール」があるが、
この薬はそもそも胃潰瘍や十二指腸潰瘍の治療薬として
使われていたものだ。
胃粘膜の状態を改善させる作用によって
精神を安定させるという副作用が認められたことで、
抗精神病薬の治療薬になったわけである。
こうした副作用が主作用になった事例として、
男性の性機能改善に劇的な効果をもたらした
「バイアグラ」がある。
この薬は、最初は狭心症の治療薬として開発され、
狭心症治療薬の臨床試験では確たる効果は見られなかったが、
副作用として男性の勃起促進作用が発見されたことで
ED治療薬として発売されるに至ったのである。
このように薬というのは、
作用、副作用、そして体に重篤な悪影響をもたらす
有害作用の3つに分けて考える必要がある。
それで、今日話題にしたかったのは、
先ほど取り上げた抗精神病薬「ドグマチール」に関する
作用・副作用についてのことだ。
僕はある時期、10年以上の間、
この「ドグマチール」を服用していた。
その頃は、パニック障害・うつ病に悩まされており、
うつ病薬の「デプロメール」、「ドグマチール」、
その他抗不安薬、睡眠薬などを処方され、
それにより症状は劇的に改善したのである。
当時は病気による精神・肉体の不調が著しく、
副作用のことなど全く考えもしなかった。
医師は重篤な有害作用については説明するものの、
数ある副作用を一つ一つ説明などしない。
そして、10年以上服用し、
それからさらに10年程度が経過した今も
ある副作用に悩まされている。
その副作用は「女性化乳房」というもので、
最初の変調は服用して数カ月で現れた。
ジムでトレーニングをしていると、
シャツに擦れて乳首が痛んだのである。
しかしながら、それを薬の副作用として
意識したことはなかった。
本格的に意識し始めたのは、
痩せ型の僕の胸が少し膨らみ始めてからである。
面倒なので医師には相談しなかったが、
ネットで調べると薬をやめると元に戻る
ということだった。
そして今、薬をやめて10年程度が経過し、
確かに胸の膨らみはほぼ元に戻ったが、
乳首の大きさは普通の男性に比べて
明らかに大きいままなのである。
まあ一般的な女性と比べれば、
それでも小さいのだが、
カラダにフィットしたシャツを着ると、
その部分が目立つ。
スポーツジムでも多少ゆったりめの
シャツを着れば大丈夫。
プールや海に行って上半身をさらすのは、
あまり気分のいいものではない。
その程度。
これを「副作用」というか
「有害作用」と呼ぶかは、なかなか難しい。
しかしながら、僕は「ドグマチール」を
服用したことを全く後悔していない。
「パニック」と「うつ」に苦しんだ
地獄の日々を考えれば、
多少の乳首の大きさくらい
気にせず済ませばいいと思う。
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